Book Lounge Tagomago甲府店

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オススメアンソロジー「Lock Up Boy」と「女子BL」

 Tagomago甲府店です!

 

当店の蔵書紹介シリーズ、今回は「BL系アンソロジー」です。

 

店長おすすめはこちらの2点。

 

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Lock Up Boy」
参加作家さん:「泥中の蓮」のためこうさん、「ロマンティック上等」の森世さんなど。

 

この「○○ボーイ」シリーズは、それぞれにコンセプトをもったBLアンソロジーシリーズ。

他に、ウリ専ビッチちゃん専門アンソロジー「セクシーコールボーイ」、バニースーツ専門アンソロジー「プリティバニーボーイ」があるのですが、今回の「ロックアップボーイ」は監禁BL専門アンソロジー。

 

毎回表紙を担当するためこうさんはデビューアルバムがベストアルバム系アーティストさながらのかっ飛ばし方に注目せざるを得ない作家さんですが、特にこのロックアップボーイの表紙は、相当完成度が高いのでは……と思うくらい個人的にメッチャ好きです。店長のきったない文字のポップを表紙に貼ることに、これほど強い抵抗を覚えたのは初めてではないか……

 

金髪青目の美少年、ぜったい若い子だよね……と思わされるあどけない表情にダメ押しのぬいぐるみたち。
この時点でだいぶ(いい意味で)気持ち悪いのですが、彼の背後にはいやにファンシーな大きめベッドとそこに並んだお人形、ドアには不穏な南京錠がジャラジャラついているのに彼はうれしそうに笑っている、という、このにじみ出る「ただならぬ本だぜこいつはァ……」感ね。

 

さらにこのイラストで一番ズキューンときたのは畳です。
これで彼が監禁されている部屋が洋間であれば、このシチュエーションにも変に納得ができてしまう(金髪青目とも親和性が高いため)のですが、なんでもなさそうな和室!!!に!!!天蓋付きのきゅるるん乙女ベッドとぬいぐるみと監禁少年!!!謎深まり倒す!!最高かよ!!!!

 

という感じでこういうちょっと不穏なシチュエーションの作品がたっぷりつまったアンソロジーです。
あんまりネタバレするとヤバイお話も多かったので、表紙の話題に終始してすみません……「世にも奇妙な物語」とかを好きな方におすすめしたいようなそんな感じでっす!



「女子BL」
参加作家さん:「放浪息子」の志村貴子さん、「宇田川町で待っててよ。」の秀良子さんなど

 

BLに女子はいらないんじゃー!系の方は少なくないと思いますが、こちらのアンソロジーは「女子目線でBLカップルを眺める」という一風変わったアンソロジーです。

 

ちなみにこちらにもためこう先生登場しています。読み手の想像力にゆだねきった、直接的描写一切ないのに「あーーーこいつぁデキてますわな!!!」っていう素敵な作品を描かれています。

 

ふみふみこさんは、モブおじさんが中心人物となり、主人公の女子がモブ化するというパラドックス、なのになぜか泣かしにくる青春作品なのでぜひチェケラ。

 

それからプルちょめさんの作品を読んだ方が「神々の遊び」と言っていたのを拝見し「な、なんて言い得て妙なんだ……」と震えました。ほんとそんな感じです。プルちょめさんは同人時代からオシャレ画風が気になっていた方なので今後もオシャレ神々(?)を肥やしてくださればと願っています。

 

あとやっぱり外せないのははらださんですね……!!
「やたもも」にしても「やじるし」にしても「よるとあさの歌」にしても、はらださんの作品はとても勢いがあって好きだなあと思うのですが、今作はもう勢い100%というか、勢いだけで駆け抜けて性春っていうか、女子BLに寄稿するというポイントに焦点絞りすぎている感じが好感度高すぎてほんとにたまらないです。