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トウテムポールさん「東京心中」シリーズの最新刊が楽しみすぎるので既刊の最高ポイントの話を

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Tagomago甲府店です!

 

いきなり本題ですが今月末に発売されるトウテムポールさん「東京心中」シリーズの新刊が楽しみで仕方ないので、毎日毎日そわそわし通しています。

そこで今回は、このパトスを放出すべく東京心中シリーズの魅力についていつになく真面目に記したいと思います。

 

 

東京心中シリーズとは

トウテムポールさん著のBL作品「東京心中」シリーズの最新刊8巻が、今月末に発売されます(シリーズ累計9冊目)。

東京心中シリーズは、テレビ制作会社を舞台に裏方で活躍する人たちにスポットを当てたお話です。

 

内容をざっくり紹介すると、なんか仕事ないかな~テレビ好きだしこの仕事やってみようかな~ゆるふわパンケーキ~くらいの気持ちでテレビ製作会社に入社した青年・宮坂くんが、直属の上司である矢野さんやユカさんや新入社員たちと一緒に成長していく……というような感じ。

がっつりBL!!というよりは、恋愛や性別に縛られない、仕事や自己成長の内容に重点が置かれているイメージです。

 

もちろん10冊近く刊行されているシリーズなので、おちごとがんばえ~系テーマだけじゃなく色んな要素がつみ重なっているんですが、私の言葉じゃとても説明しきれないので、詳しくは読んでくだされ~

 

仕事に疲れた人に矢野聖司を処方したい

BL的な言い方をすると受けキャラである矢野さんは、とにかく映画好きで仕事人間で、自分の倫理と常識にひたすらに真っ直ぐに、悪態と暴言を振りかざしワーカホリックに生きているため、たびたび世捨て人ポジのようになっています。

だからこそ、数多の二次元キャラクターの中でもトップクラスに最高なキャラクターだと思っています。大好きof大of好き。feat.大好き。

 

東京心中シリーズ3巻「君も人生棒に振ってみないか?」で矢野さんは、映画に対して「物質ならしがみつきたい」と語るほどの愛情を吐露していました。

概念が物質になったときになにかしらの形でアタックしたいというのはあるあるですね。だからフィギュアをバリバリ食っちまうタイプのおたくが存在するのでしょう。

 

閑話休題

 

そんな矢野さんの映画愛と、それに裏づけされた誠実な仕事への向き合い方を見ているといかに自分の生活がゆるゆるなのか自覚でき「いやいやごろごろしながらソシャゲしてる場合じゃない……!」と立ち上がる気力が湧いてきます。

てこでも動かない引きこもりでも、矢野さんを見ていると何かしなければというアツい気持ちになるんです。これは少年漫画を読んだときに「もしかしたら自分も海賊王になれるんじゃないか?」と思ってしまうようなそんなアツさとトキメキに近い。

仕事に疲れた大人やトキメキをわすれちまつた大人のモチベーションアップに、矢野聖司はよく効くんじゃないかと思ってます。

 

ほんで東京心中7巻、神だったなあ

7巻「ブラックドッグノービスケッツ」では、宮坂くんと矢野さんが社会人になる前、地元にいたころの話が収録されていましたが、これが本当に本当に何由来か分からない涙がベロベロ出てくるくらいいいお話だったので8巻が出る前にぜひ読み返してほしい!!

 

他人に1ミリも揺るがされることなく奔放に生きているように見える矢野さんも、そのマインドを手に入れるまでに色々あったんやなあ……と噛み締めると、心臓の潰れたオタクは「とにかく全員幸せになってくれ~!!」しか言えません。

出会う前の二人が、同じものを見てまったく違う感想を抱くという構成も大変にくいです。

 

さらに「ブラックドッグノービスケッツ」では、「映画が好きいい作品が好き」という目的も好みもハッキリした矢野さんが「映画にもテレビにも編集にもそこまで興味があったわけじゃない、だけど矢野さんが大好き~!」というモチベーションに生かされている宮坂くんに対して、作品の作り方が真逆であることを指摘するシーンがあります。そしてここもまたほんとにめちゃくちゃいいです。

詳細はネタバレになるので避けますが、このタイミングでそんなことを……!というシチュエーションと、他人に揺るがされない(ように見える)矢野さんが、つまるところ「羨ましい」という感情を宮坂くんに抱いているのがめちゃくちゃ新鮮でぐっときます。

 

サザエさん方式作品のようにも見えますが、作中では着実に時間が流れ、映画愛を語っていた3巻「君も人生棒に振ってみないか?」から、7巻「ブラックドッグノービスケッツ」までのあいだに矢野さんも宮坂くんもどんどん変わっています。これもまた、次巻が楽しみになる要因です。

 

 

ところで、アマゾンで東京心中シリーズ8巻「いつだってそうだ正気でいられない」の書影を見かけました。煽り文は「人は何のために働くのか」でした。もう最高。